上場企業に「言ってくれなきゃ知りません。」と言われてしまう監査法人のキモチ

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こんにちは、会計士そらです!

夏休み前の追い込みで心身ともに疲れてきてる感覚があります…。やるしかないんですが…。

この時期は3月決算会社の第一四半期レビューということで、監査法人としても会社としても新体制になりがち。

経理の方も、監査法人の職員も、3月決算の期末監査が終わったと同時に転職する方が多いので、どうしてもこの時期はバタバタするんですよね。

私が関与させていただいてるクライアント、監査チームはまさにこの状況で、安定稼働するためにはまだまだ時間がかかりそう…。

それ自体はどうしようもない話なので良いんですが、会社の方とあれこれやり取りをしているうちに「いやいや、まずは自分達の役割を全うしてくださいよ」と思うことがあったりします。

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「言ってくれなきゃ知りません。」

監査論的なお話をすると、財務諸表監査を行うということは二重責任の原則が生じますよね。

二重責任の原則を簡単に説明すると、「財務諸表の作り手は会社で、チェックするのは監査法人」という役割を明確に線引きしましょうという話です。

上場企業はこの前提のもと監査を受けているので、本来的には監査法人がチェックする前にルールに則った適切な財務諸表を作成する義務があります。

コロコロ変わる会計基準を適時にキャッチアップして、それを自社の財務諸表に落とし込む。

これ実際かなり面倒な話なんですが、やらなきゃいけないことなんです…。

なので、「この会計処理迷ってます。」という質問を監査法人に投げかけることはあっても、上場企業は自らの責任で財務諸表を完成させるというのが役割になります。

なんですが…

正直、「監査法人をアテにし過ぎじゃない?」と思うこともしばしば。

今回の四半期の話をすると、税効果会計の基準が変わったことで、繰延税金資産・繰延税金負債を全て投資その他の資産に区分したり、過年度財務諸表の数値を組み替えしたり、色々やらなきゃいけないことがあったのですが、これを会社の人が誰も知らなかったんですね。

ちょうど引き継ぎ時期でもあったのでこちらもアラートを鳴らすのが遅れてしまったという背景はあるのですが、これについて経理責任者の主張が「監査法人が言ってくれなきゃ知りません。」というものでした。

うーん。この姿勢を貫かれてしまうと、正直参っちゃうなぁという気持ちがあります。

役割を果たすことは本当に大事

繰り返しになりますが、財務諸表監査においては、明確に監査法人と会社のやるべきことが分かれているので、その役割をどちらかが怠ると制度として存立し得ない訳です。

これは監査法人側も気をつけなきゃいけないことですし、上場企業の方も認識する必要があります。

実務上、会社と決算前ミーティング等を開催して決算における留意事項の意識合わせをすること等はありますが、それでも二重責任の原則が解除されることにはなりません。

(私は会社の方に何度助けられたか分かりませんが、それはそれとして…。)

「役割を果たす」という言葉だけ見るととても薄っぺらく感じますが、本当に大事なことです。

キミタチツクル、ワタシチェックスル。

「監査チームも一丸となって頑張るから、会社の方も頑張ってよ!」という気持ちになった四半期でした。

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