監査法人で行う勘定科目のリアルな検証方法を現役会計士が教えます!

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財務諸表監査は、財務諸表を構成する(重要な)勘定科目をそれぞれ検証することで、財務諸表全体におかしなところがないかを確かめる作業です。

ただ、一言に検証といっても何をやるかイメージが湧きづらいと思うので、実務ではどのような事を行うのか紹介します!

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まずは増減比較、比率比較

たとえば学生生活を思い浮かべてほしいのですが、特に何も意識して行動しなければ、毎年同じように過ぎていきますよね?笑

それは企業も同じで、企業内外の経営環境に大きな変化(大型の設備投資など)がないのであれば、一年前の業績と今年の業績は同水準に落ち着くはず。このような仮定を置いて、損益金額がいくら増減したか、前年に比べて何%くらい増減したかをみていくのが「分析的手続」の基本的なやり方です。

分析的手続を実施するにあたり、私たち監査人は事前に経営者や役員の方、支店長に「ここ最近の受注動向や、今後の投資計画を教えてもらえますか?」といった感じでヒアリング(もしくはワード文書等での回答)を行い、企業の情報をインプットします。

その時は「◯◯事業は撤退に向けて縮小しています」と聞いてたのに、いざ期末監査、四半期レビューで数字を見てみると前年よりも好調となっている…!

こんな状況が発生していたら誰だって「怪しい…」と感じますよね?笑

ここまで極端でないにせよ、「金額・比率が増減していることの理由を合理的に説明できない」ようであれば詳細に検討する必要があります。

そのため、増減分析、比率分析の目的はこの2つを頭に入れておいてもらえれば良いと思います。

・重要な増減が発生している理由が事前の理解通りであれば、その内容をコメントとして残す。
・事前の理解と異なる増減が発生している科目を特定し、さらに監査手続を実施する。

詳細に検討する具体的な方法

企業が◯◯事業を縮小するつもりであっても、突発的な多額の取引が発生することはあり得ますよね。言ってしまえば、そのような売上であっても顧客と正式に契約を取り交わしており、ちゃんと商品を納めていれば問題ない訳です。

つまり「分析的手続」の結果、事前の理解と異なる増減が発生していても、ちゃんとした取引の実態があることを確認できれば監査人としても文句のつけようがないですよね。

この納得感を得るために行うのが、契約書・注文書・納品書・入金明細等の企業が外部から入手した書類を確かめる「証憑突合(しょうひょうとつごう)」と呼ばれる作業です。

近年は、特にこの「証憑突合」の重要性が叫ばれています。

他に代表的な検証の方法としては、「確認状の送付」があげられます。監査人が自ら、企業の取引先に取引金額を確認する作業でなので、とても強力な証拠となるのは理解していただけるかと思います。

検証の過程で企業の様々な情報に触れられる

財務諸表の数字を詳細に検討していくと、必然的に企業の様々な情報に触れることになります。

これによりビジネスに対する理解を深めるチャンスですので、作業を実施する場合にはただの検証に留めることなく、好奇心を持って取り掛かることをオススメします!

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